芝生の施肥

芝は刈り込みによって養分を失うため、肥料をあげて養分を補充する必要があります。これによって、病害虫への抵抗力もつき、土壌改良にもなります。では、いつ、どのように肥料を施したらよいでしょうか。その前に肥料の成分にはどのようなものがあるかを見てみましょう。

■肥料の3大要素-チッソ・リン酸・カリウム

植物が生長するために必要な3つの要素として、チッソ(N)・リン酸(P)・カリウム(K)があります。肥料を買うときにはこれらの配合率を確認してから購入しましょう。たとえば、N-P-K=6-10-5などと表記されているものは、三要素の重量を%で表したものです。この場合、肥料100g中にチッソ6g、リン酸10g、カリウム5gが含まれていることになります。それぞれの要素の効果を把握し、生育時期にあった配合率を選びましょう。

・チッソ(N)

葉や茎の生長を促すので、芝生を緑にする効果が期待できます。欠乏すると葉が淡黄緑色になり育ちが悪くなります。ただし、与えすぎると病気に弱くなるので注意が必要です。

・リン酸(P)

元々は花や実をつけるときに最も必要な成分ですが、芝生においては根の生長や分けつ(茎の枝分かれ)を促すために欠かせない要素です。さらに乾燥や病害虫に対する抵抗力を高める効果もあります。

・カリウム(K)

光合成を盛んにし、根や葉を丈夫にする効果があります。環境適応力を高め、病気への抵抗力も高めてくれます。

■いつ?どのように?-基本は芝生の生育時期に与える

芝生への施肥は3月頃から始め、4-8月頃の一番生育する時期までに与えるのが効果的です。
コウライシバなどの日本芝の場合は、3-4月頃にはチッソ(N)10%程度の化成肥料を1㎡に20-30g(一握り分)を目安に施肥します。それ以降は、リン酸(P)、カリウム(K)が多めの肥料を1㎡に50g程度施肥します。生育の早い西洋芝は、回数及び量を多めに施します。

施肥後は必ず水やりをして、肥料の粒が根元に行くようにしましょう。肥料が葉の表面にあると、肥料やけを起こし、芝生が傷んでしまいます。また、8月など暑い時期の施肥は、水やりしてもすぐに蒸発し、高濃度での散布になりやすいので、朝か夕方に行うようにしましょう。

■肥料の種類

芝生の肥料には有機質肥料、化成肥料、液体肥料などがあり、その効果の速さと持続性の違いで、速効性肥料と緩効性肥料に分けられます。
速効性肥料は液体肥料などが多く、施肥後、早めに効果が出るものの短期間しか持続しない特徴があります。一方、緩効性肥料(遅効性肥料とも言う)はゆっくり効果が出る分、数カ月程度効果が長持ちします。
芝生の状況に合わせて使い分けましょう。

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